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2016年09月07日 | 転校は認めず退学を勧められたら

転校は認めず退学を勧められたら

ある私立高校の生徒の保護者から、「登校日数が不足し、授業態度も悪い」という理由で学校から退学を勧められている、として入学相談を受けた。

 

私はこれまで、相談者から退学するように勧められたなどと聞いたことは一度もなかった。「退学」は学校の名誉にならない。人数によってはむしろ傷になる。また、本人にとっても退学は、その後別の高校へ編入学できたとしても3年での卒業が困難になるうえ、本人の履歴にはマイナスである。だから、学校から転校を勧められたのを保護者と本人が退学を勧められたと思い込んでしまったのであろうと想像した。

そこで私は、相談者の保護者に今の高校へ行き、転校したい旨の希望を伝え、転校のための種類一式を書いていただくようにお願いするようにアドバイスした。 翌日、その保護者から電話があり、言われたように学校にお願いしたけれども、「転校の書類は書けない。自主退学するように。」と再びつげられたと伝えてきた。

 

こんな経験はこれまで一回もなかった。公立私立ともにたくさんの高校から転校生を受け入れてきたが、転校を認めない高校は一切なかった。むしろ勧める学校さえあった。問題の私立高校からの転校生を受け入れたことが、その私立高校が近隣にあるにもかかわらず、開校以来一人もいないことも確かに変に思われた。

 

そのため、学校側が転校を認めず自主退学を勧めることなどあり得ないから、本人がよほど学校側を怒らせて、懲罰的な意味で、この生徒に限ってのことかと疑った。その疑念をはらすため、当学院の入試広報課長に事情の調査をお願いした。

 

その結果、懲罰的な意味は全くなく、学校の方針であることが判明した。まさかそのようなことが「学則」に書かれていることはないと思われ、実際の運営では誰に対しても転校は認めず、退学しかさせない。運営上は誰に対しても同様に扱っていることが判明した。

 

岐阜県の私学に関わる担当部課から、ご指導していただくような方法でもとらない限り、この私立高校の処置を変えていただく方法なないようだ。その方法はあきらめるとして、私は次の方法を考えた。つまり、退学手続きと編入学手続きとを連動するようにうまく行い、なんとか例外的に3年で卒業できるような方法をとる以外にないようだ。

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